更新日:2021.10.13
2021年9月30日、本学大学院工学府 工学専攻 博士後期課程1年 (先端研究フェロー第一期生)花手洋樹 さんが、国際会議International Conference on Strongly Correlated Electron Systems 2020/21 (SCES2020/21)において『Inelastic X-ray Scattering Study of the Hidden Order at 105 K in Ca5Ir3O12』と題したポスター発表を行いPoster Awards(Prize of Best Poster Presentation)を受賞しました。
本ポスター講演では、九州工業大学、広島大学、高輝度光科学研究センターおよび東京大学との共同研究により、イリジウム酸化物Ca5Ir3O12の長らく未解明であった105Kでの相転移の秩序変数を高精度の実験により解明したことを報告しました。大型放射光施設SPring-8にて行った高精度の非弾性X線散乱実験により105Kでの”隠れた相転移”に伴う非常に微弱な結晶構造の変化の検出に世界で初めて成功し、その観測された変化の特徴から、その秩序変数が原子スケールの回転および配向自由度で表される相転移であることを発表しました。
本国際会議SCESは、強相関電子系分野の主要国際会議で毎年開催されています。昨年度、グアルジャ (ブラジル)で開催予定でしたが新型コロナウィルス感染拡大の影響により1年延期され、今年度オンライン (ブラジル)で開催されました。今回、32カ国から462名の参加者があり、146件のポスター発表から15件が「Poster Awards」を受賞しました。
受 賞 者 | 花手洋樹 (大学院工学府 工学専攻 博士後期課程1年 ※ 先端研究フェロー第一期生) |
発表題目 | "Inelastic X-ray Scattering Study of the Hidden Order at 105 K in Ca5Ir3O12" |
指導教員 | 松平和之 教授(大学院工学研究院 電気電子工学研究系) |