更新日:2017.06.16
本学の 藤居 仁名誉教授が、このたび第42回井上春成賞を受賞しました。
この賞は、独立行政法人科学技術振興機構の前身の一つである新技術開発事業団の初代理事長であり、工業技術庁初代長官であった井上春成氏がわが国科学技術の発展への貢献をたたえ、新技術開発事業団の創立15周年を記念して創設された賞です。
受賞対象と なったのは、「血流画像化装置 レーザースペックルフローグラフィー」で、ソフトケア有限会社代表取締役の安藤 靜子氏と共に受賞しました。
藤居名誉教授は本学在職中に血流画像化技術の研究に取り組み、多くの医師や研究者と共同で血流画像化装置(レーザースペックルフローグラフィー)を開発してきました。この装置は直接目で見ることのできない血液の流れを、光を用いて測定しているため、測定対象を傷つけることなく測定できるのが特長で、これまで測定が難しいとされていた眼底血流分布やその変動を簡便に測定することができます。
同名誉教授は教え子と共にソフトケア(有)という大学発ベンチャー企業を設立し、医療機器製造販売業許可を取得した後、眼科用血流画像化装置(LSFG-NAVI)を製品化して2008年に上市しました。全国40以上の基幹病院の眼科に設置され、多くの論文が世に出ており、世界からも注目されるようになりました。またこれとは別に、皮膚血流画像化装置(LSFG-PFI)も製品化し、近年深刻化している重症下肢虚血症の診断や、血行再建治療効果の確認に利用され始めています。
贈呈式は7月25日に日本工業倶楽部会館にて執り行われる予定です。