2024年11月11日~15日、インテックス大阪において、未来モノづくり国際EXPOが開催され、期間中にWorld Robot Summit (WRS) Future Convenience Store Challenge (FCSC) という競技会が行われました。九州工業大学大学院生命体工学研究科および北九州市立大学の学生が結成しているチームHibikino-Musashi@Home (HMA)(主指導教員: 大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 田向権教授)がこの競技会に出場し、コンビニイノベーションタスクで優勝し、賞金20万円を獲得しました。
WRSはロボットの社会実装や研究開発の加速を目的とした競技会です。そのWRSの1つであるFCSCはロボット技術を活用することで従業員の負担を軽減し、顧客に新たなサービスを提供する未来のコンビニエンスストアを実現することを目的とした競技種目です。
家庭用サービスロボットの開発を進めるHMAはこれまでに培った技術を応用し、コンビニエンスストアで働くロボット開発に挑みました。今回の競技では、HMAはアームのついたトヨタ自動車製のHuman Support Robot (HSR) と、運搬に特化したPreferred Robotcs製のカチャカの2種類のロボットを使用して競技会に出場しました。
「コンビニイノベーションタスク」では、遠隔地にいるお客さんに実店舗の商品を、HSRがオンライン通話を通じて提案し、その商品をカチャカに搭載したトレーにピッキングし、カチャカがその商品を店の入り口にある配達エリアへ届けるデモンストレーションを行いました。商品のピッキングや運搬準備など、実店舗でのニーズに合った提案内容とデモンストレーションのストーリー性の高さが評価され、イノベーションタスク?デモンストレーション部門で優勝し賞金20万円を獲得することが出来ました。
商品の陳列や賞味期限切れ商品の回収(廃棄作業)の正確さと速さを競う「陳列廃棄タスク」では、10チーム中7位となりました。しかし、HMAは短期間での開発やおにぎりやサンドイッチなど本物の商品の扱い、わずかな誤差も許されない高い精度での陳列に苦戦しながらも、複数の商品の陳列や廃棄作業に成功しました。
家庭用サービスロボットは家庭内においても様々な食品に触れることが想定されるため、今後は食品を握りつぶしたり落としたりせず、大切に扱うことのできるロボットの設計やその制御など研究課題に取り組みます。
Hibikino-Musashi@Homeは、学生プロジェクトや、カーロボAI連携大学院より支援を受けております。九工大では、同窓会である明専会や企業と連携し、学生グループによる創造的なプロジェクトに対し、その活動を強力にサポートしています。また、この成果の一部は、国立研究開発法人新エネルギー?産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務(JPNP16007)の結果得られたものです。
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