更新日:2024.04.22
2024年3月3~4日の2日間、広島大学で開催された電子情報通信学会パターン認識?メディア理解研究会(PRMU)において、生命体工学研究科 生命体工学専攻 博士後期課程2年の福田有輝也さん、金岡大樹さんが発表を行い、2023年度PRMU月間ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。(2名とも2024年3月時点での所属?学年)
本賞は、各月のパターン認識?メディア理解研究会において、若手研究者によりなされた優れた研究発表1件以下に対し、表彰するものです。受賞者らは、2024年3月のPRMU研究会において発表された約30件の若手発表より選考されました。
本発表では、画像生成AIによる画風の模倣を防ぐための、人目には目立たない強度の摂動を高速に生成する手法を提案しました。拡散モデルを基にした画像生成AI技術の発展により、誰でも簡単に高品質な画像作品を作成することが可能になっています。しかし、こうした画像生成AIによる生成技術は、クリエイターの作品を無断で模倣するリスクを抱えています。受賞者らはこの問題に対処するために、画像に人間の目に視認されない程の微小な摂動を加える技術を開発しました。この技術で付与された摂動は、作品の品質を損なわないまま、AIによる作品模倣を効果的に防ぐことができます。従来の方法では、画像一枚一枚に対して時間を要する最適化が必要でしたが、受賞者らの技術では深層学習モデルで最適化を代替し、そのプロセスを大幅に高速化しました。
受賞理由は以下の通りです。
生成AIに対する画像作品保護というメインストリームの研究分野に挑戦し、従来法と比較して高速かつ頑健な保護手法を提案している。
【受賞対象】
受賞者 | 福田有輝也(生命体工学研究科 生命体工学専攻 博士後期課程2年) 金岡大樹 (生命体工学研究科 生命体工学専攻 博士後期課程2年) (2024年3月時点での所属?学年) |
発表題目 | DnCNNを用いた生成AIに対する画像作品保護 |
指導教員 | 田向権(大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 教授) |
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