2024年3月1日?2日、リーガロイヤルホテル小倉において。九工大ニューロモルフィックAIハードウェア研究センター(通称:Neumorphセンター、センター長:田中啓文教授、副センター長:田向権教授)?北九州観光コンベンション協会の共催、および日本学術振興会Core-to-Coreプロジェクト(マテリアル知能による革新的知覚演算システムの構築プロジェクト)?電子情報通信学会NOLTAソサエティの協賛で、第5回ニューロモルフィックAIハードウェア国際シンポジウム(The 5th International Symposium on Neuromorphic AI Hardware)が執り行われました。
当シンポジウムは、材料?回路?モデル?ロボット応用などニューロモルフィックAIハードウェアに関する最新の研究成果を発表?議論することを目的としたもので、昨年度12月に実施された第4回に続き、今回が5度目の開催となります。
今回も、例年通り現地+オンラインのハイブリッド方式で開催されました。現地参加が127名、オンライン参加を含めると合計136名が当シンポジウムに参加登録しており、Neumorphセンターが目指す材料に潜在する知能を引き出し、生物の脳を模倣したモデル?回路を設計することで、既存のシステムを超越したAIを開発する取り組みが広く注目されていることが窺えます。
シンポジウムでは、ニューロモルフィックAIハードウェアに関する分野で国際的に活躍する4名の研究者(トリノ工科大学?Carlo Ricciardi教授、株式会社Preferred Robotics?寺田 耕志博士、カタルーニャ工科大学?Jordi Madrenas教授、国立研究開発法人物質?材料研究機構?寺部 一弥博士)による招待講演や10件の発表を含む口頭発表セッション、56件の発表を含むポスターセッションが企画?実施されました。
ポスターセッションにおいて優秀な発表をした学生には、The best student presentation award(最優秀賞1名)、Student presentation awards(優秀賞7名)が授与されました。
九工大生の受賞者は下記の通りです。
■ 最優秀賞
受 賞 者 |
和田 一輝(情報工学部生命化学情報工学科 4年) |
論文題目 |
"Data-driven Posture Control of Tensegrity Manipulator Using IMU Measurements" |
■ 優秀賞
受 賞 者 |
ダン ティエンタン(大学院生命体工学研究科生命体工学専攻 博士後期課程1年) |
論文題目 |
"Examining the Ability to Retrieve Historical Data Attributes in an Ag/Ag2S Nanoparticle Network Reservoir Computing" |
受 賞 者 |
中岡 佑輔(大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 博士前期課程2年) |
論文題目 |
"A Study of Reservoir Computing Performance by Orientation Dependence of Poly(3-hexylthiophene-2,5-diyl) Thin Films" |
受 賞 者 |
宍戸 優樺(大学院生命体工学研究科生命体工学専攻 博士後期課程1年) |
論文題目 |
"An Efficient Spatial Representation Method for Memory-based Hippocampus-inspired Model" |
受 賞 者 |
ジョーンス 智郎(大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 博士前期課程1年) |
論文題目 |
"Improvement of Read-out Circuit for Non-volatile Memory Embedded In-memory Computing Architectures" |
受 賞 者 |
豊田 隆太(大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻 博士前期課程1年) |
論文題目 |
"High Sensitivity Motion Capture Under Low-light Conditions Using EVS" |
- ニューロモルフィックAIハードウェア研究センターのHPはこちら。
トリノ工科大学のCarlo Ricciardi教授による招待講演の様子
株式会社Preferred Roboticsの寺田博士による招待講演の様子(左:田向権副センター長、写真右:寺田耕志博士)
カタルーニャ工科大学のJordi Madrenas教授
国立研究開発法人物質?材料研究機構の寺部一弥博士による招待講演の様子
最優秀賞受賞者の和田一輝さん(左)と田中啓文センター長(右)
優秀賞受賞者の皆さんと田中啓文センター長(右)