更新日:2023.12.21
2023年12月12日、北九州コンベンション協会において開催された電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム2023のHC賞表彰式において、大学院情報工学研究院知能情報工学研究系 齊藤剛史研究室らがヒューマンコミュニケーション賞(HC賞)を受賞しました。
齊藤剛史研究室は国立障害者リハビリテーションセンター研究所と共同で研究開発を進めており、下記の研究論文の共著者全員が受賞しました。HCGシンポジウムにおいて、前年度の研究会発表の中から優秀なもの6件程度に対して毎年ヒューマンコミュニケーション賞(HC賞)が与えられます。
講評は下記の通りです。
神経難病患者のコミュニケーション支援を目的とした口形の画像認識手法の提案と、その性能を検証した研究である。新しい機械学習モデルであるViT を導入した口形認識手法の提案のほか、従来研究にはない規模の実験データを収集し、実用的な観点から様々な評価や分析が行われており、新規性および有用性が高く評価された。神経難病患者には症例の差異や進行による変化など、口形画像の個人差以外にも多様な変動要因が存在する一方で、データ収集の困難さがある。著者らの研究グループでは、長期間に及ぶデータ収集に取り組み、現実的、実用的な観点から綿密な評価実験と分析がなされている。継続的な取り組みの進展も認められることから、今後の発展や展開が大いに期待される。以上のことから、福祉情報工学分野の発展に資する研究発表としてHC 賞候補に推薦する。
◇HCGシンポジウム2023受賞者一覧より引用。
【受賞対象】
題名 | 神経難病患者の発話シーンに対する口形認識 |
著者 | 権藤優季 (大学院情報工学府 情報創成工学専攻 博士前期課程1年) 中村祐哉 (大学院情報工学府 学際情報工学専攻 博士前期課程 2022年3月修了) 齊藤剛史 (大学院情報工学研究院知能情報工学研究系 教授) 伊藤和幸 (国立障害者リハビリテーションセンター研究所) |