2023年7月8日~13日、国際会議 14th International Congress on Advanced Applied Informatics(IIAI-AAI 2023)が福島県の郡山商工会議所で開催され、大学院情報工学府 先端情報工学専攻 博士前期課程2年の杉本脩さんと情報工学部を3月に卒業した舩津遼太郎さんの共著論文「Predicting Geckler Classification from Gram Stained Smears Images for Sputum: Image Classification versus Object Detection」が Honorable Mention Award を受賞しました。
この論文は、感染症初期診断の顕微鏡検査で用いられるグラム染色において、喀痰材料のグラム染色画像が1000倍視野の顕微鏡検査に値する品質かどうかを100倍視野のグラム染色画像中の白血球と扁平上皮細胞の数で決定する6クラスからなるゲックラー分類を、深層学習の画像分類と物体検出で推定した研究です。その結果、検出した白血球と扁平上皮細胞の数から6クラスのゲックラー分類を推定する物体検出の方が、6クラスの画像から直接ゲックラー分類を推定する画像分類よりも推定精度は高くなりましたが、画像分類の方が計算時間は短かくなりました。ただし、物体検出では白血球と扁平上皮細胞を矩形で囲むアノテーションという作業量が多い前準備が必要であることを考慮すると、アノテーションが不要な画像分類でもそれほど低くない推定精度でゲックラー分類を推定することができたと言えます。なお本研究は、杉本さんが画像分類、舩津さんが物体検出によるゲックラー分類の推定を行った上で、それらの結果をまとめて本国際会議で発表しました。
【受賞対象】
受賞者 | 杉本脩(大学院情報工学府 先端情報工学専攻 博士前期課程2年) 舩津遼太郎(情報工学部 知能情報工学科4年)(2023年3月卒業) |
発表題目 | Predicting Geckler Classification from Gram Stained Smears Images for Sputum: Image Classification versus Object Detection |
指導教員 | 平田耕一教授(大学院情報工学研究院 知能情報工学研究系) |