更新日:2015.07.29
本学大学院生命体工学研究科 人間知能システム工学専攻の田中啓文教授の研究グループは、大阪大学の小川琢治教授、小林慶裕教授、北海道大学の葛西誠也教授、千葉大学の山田豊和准教授の研究グループと共同で、①2層カーボンナノチューブをアンジップして半金属性単層グラフェンナノリボン(sGNR)を安定的に得る方法を確立し、②得られたsGNRに平面分子ナノ粒子吸着し、吸着部分の周辺のみが半導体化することを明らかにしました。
「ムーアの法則」でも知られる通り、ナノ構造の微細化は物理限界近くに到達しています。今回解明した現象により、将来グラフェンナノ配線の一部を半導体化しデバイスとする、ナノ配線ナノデバイス一体構造の実現が期待され、現状のCPUなどのナノデバイス回路のサイズを変えずにデバイスの性能を向上させられる可能性があります。
結果は 英科学オープンアクセス誌サイエンティフィック?リポーツ(ネイチャー?パブリッシング?グループ) に英国時間7月24日(金)午前10時、日本時間同午後6時に発表されました。