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植物アルカロイドの生産性がアミノ酸代謝酵素の収斂分子進化に起因することを明らかにしました(研究成果)

更新日:2016.06.30

本学若手研究者フロンティア研究アカデミーの花田 耕介准教授は、千葉大学大学院薬学研究院 山崎真巳准教授、ソムヌク?ブンスパ研究員、斉藤和季教授、理化学研究所環境資源科学研究センターのと共同研究により、多様な薬理活性を有するヒカゲノカズラ科植物のリコポディウムアルカロイド生産の鍵となるリシン?オルニチン脱炭酸酵素の遺伝子構造と酵素機能を明らかにしました。さらに本酵素が、遠縁のアルカロイド生産植物の進化過程で、祖先型の酵素からオルニチンとリシンを脱炭酸する二機能性の酵素へと収斂的に分子進化したことを明らかにしました。このようにアミノ酸代謝からアルカロイド生産へのスイッチとなる酵素の収斂的進化が分子レベルで解明されたのは初めての例です。
本成果は、米国植物生物学会のPlant Physiology誌*1に2016年6月14日付でオンライン速報版が掲載されました。

*1 Plant Physiology誌は、植物科学分野で最も高い総引用数とアイゲンファクターを有する雑誌


発表論文の詳細 (http://www.plantphysiol.org/content/early/2016/06/13/pp.16.00639.abstract)

●雑誌名:Plant Physiology (doi:10.1104/pp.16.00639)
●論文タイトル: Molecular Evolution and Functional Characterization of a Bifunctional Decarboxylase Involved in Lycopodium Alkaloid Biosynthesis
●著者:Somnuk Bunsupa1,2, Kosuke Hanada3, Akira Maruyama1, Kaori Aoyagi1, Kana Komatsu1, Hideki Ueno1, Madoka Yamashita1, Ryosuke Sasaki4, Akira Oikawa4,5, Kazuki Saito1,4, and Mami Yamazaki1
●所属:1Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Chiba University, Chiba, Japan; 2Faculty of Pharmacy, Mahidol University, Bangkok, Thailand; 3Kyushu Institute of Technology, Iizuka-shi, Japan; 4RIKEN Center for Sustainable Resource Science, Yokohama, Japan; 5Faculty of Agriculture, Yamagata University, Tsuruoka, Japan.

詳細は こちらから(プレスリリース)


ヒゲノカズラ科植物「トウゲシバ」

トウゲシバが生産するアルツハイマー薬ヒューペリジンA


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