「科学技術振興機構理事長賞」を受賞
国立大学法人筑波大学(以下、筑波大学)発ベンチャー、ストリームテクノロジ株式会社と国立大学法人九州工業大学(以下、九州工業大学)は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)と国立研究開発法人 新エネルギー?産業技術総合開発機構(NEDO)が主催の『大学発ベンチャー表彰2018』において、「科学技術振興機構理事長賞」を受賞しました。
この表彰は、大学等における研究開発成果を用いた起業および起業後の挑戦的な取り組みや、大学や企業等から大学発ベンチャーへの支援等をより一層促進することを目的とし、大学等の成果を活用して起業したベンチャーのうち、今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰するとともに、特にその成長に寄与した大学や企業などを表彰するものです。
筑波大学発ベンチャー「ストリームテクノロジ社」(2015年8月設立)の山際伸一 代表取締役(筑波大学システム情報系 准教授)と九州工業大学情報工学研究院の坂本比呂志 教授は、共同で新しいロスレスデータ圧縮技術の研究開発を行い、その成果をもとにした市場展開を進めています。このデータ圧縮技術は、現代の情報関連機器が扱うデータの特徴である「切れ目なく流れるデータストーム」を一切止めることなく圧縮し、さらに、コンパクトで高速なハードウェア実装を可能とした革新的な技術です。この圧縮技術を物理的な伝送スピードに限界があるデータ伝送路に適用することで、そのスペック以上の性能を発揮することができ、例えば、大規模なデータを扱うMRIやCTといった医療機器から、パソコンやスマートフォンといった身近な電子機器のストレージまで、本データ圧縮技術で高性能化が可能となります。
近い将来、大きく普及すると考えられているIoT技術におけるエッジデバイスと、そのデータを保存するクラウドとの間の通信を圧縮することで、通信コストを削減するだけでなく、クラウドが扱うデータ量を低減させ、高性能で高密度化された情報サービスを提供できるようになる基盤技術です。今後、この圧縮技術を広く国内外へと展開し、身近な電子機器から産業用の大型機械にまで搭載することで、システムのコンパクト化、高速化、低電力化、医療の検査時間の短縮、IoTデバイスを使った広範囲で迅速な災害対策、人の動きをすべて収集するような大容量のセンシングデータを扱う新しいエンターテインメント機器の開発など、多伎に渡る分野での貢献が期待されています。
なお、『大学発ベンチャー表彰』の表彰式は、8月30日(木)14:30より東京ビッグサイトにおいて開催されます。(「イノベーション?ジャパン2018」内での表彰式となります。)
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