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環境や人にやさしい
新しい光半導体で
未来の可能性を拓く。
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パソコンや携帯電話など、私たちの暮らしの中には、光半導体が使われている物がたくさんあります。その光半導体を作るための新しい物質として、資源が豊富で、環境にも負担をかけない鉄やシリコンに注目しています。
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研究内容
現在、光半導体の材料の多くは、世界的にも貴重な希少金属(レアメタル)や人体に有害な元素から構成される物質ですが、それでは持続可能なIoT社会には対応しきれないと思っています。これからのIoT社会を支えるためにも、自然界に豊富に存在する鉄やシリコンといった資源で材料をつくり、新しいデバイスの開発につなげることを目標としています。これらの物質は豊富にあるだけでなく、人や環境にも負担が少ないことが大きな特長です。
課題
金属とシリコンの化合物であるシリサイドを用いた光半導体を作るまでは成功していますが、実際にデバイスにした時の性能があまりよくないことが課題です。まだまだ新しい分野なので、研究の教科書のような役目を果たす基礎研究を進めながら、応用研究を同時進行で行っていく必要があります。
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この研究で、
暮らしはどうなる?
たとえば5Gや6Gといった、さらなる高速情報通信社会で活用できるデバイスの開発につながります。その新しい技術が、環境にやさしい物質でできていることで、一部分ではありますが環境問題の解決にもつながっていくと考えられます。
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今後の展望
新しい半導体を作る技術を確立させ、デバイス性能の向上を目指します。さらには、今までの技術とは全く違った新原理に基づいたデバイス動作を探索していきます。 私たちが行っているのは、基礎研究に近いところです。新しい機能を持つ半導体ができれば新しい機能を持つデバイスができ、その積み重ねで新しいIoT社会を創る根幹技術を開発していくことができます。また、この研究を活かして、いろんな人がいろんな次の研究につなげていってくれることにも期待しています。
研究の魅力
自然界にどんな元素が存在しているかはわかっていても、人類はその物質の可能性を把握しきれていません。身近な材料でも、未知の可能性を秘めているかもしれないんです。私たちの研究は、それをいち早く知ることができるという探求心が満たされるかもしれない?というのが魅力です。
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「創」。
ものを創り出す。アイデアを創造する。
必須アイテム
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■ 懐中電灯とピンセット暗闇で、懐中電灯を口にくわえて作業をすることが多いので、自分の懐中電灯でないと…。
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■ 愛用のボールペンと実験ノートアイデアや考えをまとめる時には、自分で書き留めた方が記憶に残るのでノートは必需品です。
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■ ノートパソコン Let’s noteLet’s noteのボディはマグネシウム合金。関西の大学にいたころに、そのマグネシウム合金の開発に携わっていた先生が近くにいたので、なんとなく。
1日のスケジュール
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業務?実験 メールチェックや準備をして、実験開始 |
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お昼休み 食事はお弁当または生協食堂。たまにカップ麺 |
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会議?打ち合わせ?
ミーティング 共同研究先企業との打ち合わせや研究室内ミーティングも行います。 |
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仕事 データ解析、論文執筆、事務処理など。 |
ライフスタイル
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■ 研究者を志したきっかけは研究は自分が生きているうちにどのくらいの成果が出せるかわからないけれど、人を育てれば、その人がまた人を育ててくれます。人は宝です。そんな教育と研究の両方に携わる仕事に就きたかったので大学の仕事に就きました。
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■ 尊敬する人物■ 尊敬する人物ラグビー部の監督。いろんなことを厳しく?優しく指導してもらい、人間的に強くなれたから。
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■ 自分の性格を一言でいうと「いいかげん」「てきとう」。研究や実験や解析は精密さが大事ですが、こだわりすぎると前に進めないこともあります。基本的には、「良い加減」であった方がいいと思っています。
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■ 座右の銘は「日々努力」。学生とは「教える側」「教わる側」ではなく、一緒に仕事をして一緒に成長していく関係でいたいと思っています。そのためには、私が学生よりも努力をしないと。
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学生の頃に
「しておけばよかった」
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もし大学教員
ではなかったら
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九工大のおすすめポイント
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中高生へのメッセージ
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この研究に
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- ● 情報工学部
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